第7話 「修理出来てないロランの修理代請求」
レイバー(人件費)についてですが、日本も少しづつ人件費を確実に計上するようになりつつある。
先日、知り合いが温水器の出が悪いので、修理を依頼したら、水のフィルターが目詰まりしていたので交換して、後に届いた請求額が5100円だった。 フィルター代金は100円。出張手間賃が5000円だった。
さて、25年前のハワイでの体験だが、当時は航海機器として中古のロランA(ミニチュア真空管を使用)を乗せていた。
調子が悪くなり、ホノルルの近郊の修理屋へ持ち込んだ。出港が迫り、約束の期日にロランを引き取りに行ったら「修理は出来ていません」と言う。時間が無いので、持ち帰ろうとしたら、請求書を突き出され、ある金額を請求されてあった。 私は釈然とせず、「修理が出来てないのに、
払う必要は無い」と怒ったのだが、連れて行ってくれた日系の人の取り成しで、しぶ しぶ支払った。
彼が言うには、仕組みはこうです。 貰った請求書には、それとは別に診断書と言う物が添付されていました。 この診断書には、こう書いてあ
りました。「オーバーホールした。故障箇所の発見に努めた。見つけた。その部品 は今手元には無い。元の形に組み立てなおした。技術者一人時間給○○ドル。
何時間働いたから△△ドルの人件費である。」
最後にこう付け加えた。 「ここでは部品がありませんから、部品を持っているところへ行って、この診断書を見せれば、すぐ修理してくれる。」
病院の医薬分離のような物です。 つまりその店は、悪い箇所の診断とその部品の発見をしたので、処方箋を書いてくれたわけです。 その処方箋を持って最寄の薬局へ行き、薬を調合してもらう。
こんな仕組みなのだそうです。
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